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 [381]   2021/4/23
■ 角川文庫『雪割草』(2021/4/23)、刊行!
  2021年4月25日付で、横溝正史の幻の新聞連載小説『雪割草』(よ5-42)が角川文庫より、刊行されました。分厚い(^^:)。帯には、
三上延さん(『ビブリア古書堂』シリーズ) 驚嘆!とあり、
犯人も探偵もいない。でも、横溝らしい一流のエンタメです。
幻の作品がついに文庫化! カバー/杉本一文

と、記されています。カバー裏の紹介文は次の通り。

信濃の名士との婚礼を間近に控えた有為子は、 母の不貞の子と判明し、破談を申し渡された。 衝撃を受けた父はその場で倒れ、帰らぬ人となる。 真実の父親を捜すため、有為子は東京を目指すが、 車中でお釜帽をかぶった、もじゃもじゃ頭と よれよれの袴姿が特徴的な男と出会う――。 横溝正史唯一の家族小説は、運命に翻弄され続ける 一人の女性の生涯を描いた圧巻の大河ロマン。 連載完結後、約80年未完だった幻の作品が ついに文庫化!

小栗虫太郎『亜細亜の旗』(春陽堂書店, 2021/3)巻末外編の山口直孝「陰画としての「家庭小説」―小栗虫太郎『亜細亜の旗』解題」によれば、
前の連載小説は、横溝正史『雪割草』。『雪割草』は、今回の調査で『新潟毎日新聞』より前に『京都日日新聞』に掲載されていたことが新たに判明した。連載期間は、1940年6月12日〜12月31日とのこと。『雪割草』の『新潟毎日新聞』『新潟日日新聞』への連載は、1941(昭和16)年6月12日から12月29日までとのことなので、『京都日日新聞』では、『新潟毎日新聞』の1年前に連載されていたことになる。
探偵小説作家が手がける「家庭小説」のジャンル(?)で、1940年に小栗虫太郎から横溝正史へ連載がリレーされていたことに、この二人の強い縁を感じるのは私だけではあるまい(「二重のピンチヒッター」参照)。

戎光祥出版『雪割草』(2018/3)巻末の山口直孝「銃後の芸術家小説―横溝正史 『雪割草』 解題」には、次のように記されていた。
ただ、最終回は、隣接している記事が切り取られた影響で、冒頭から28行分の上部数文字分が欠落していた。残念なことであるが、今回の調査では公共図書館でほかに当該号を所蔵しているところを見つけることができなかったため、最終回については、文脈を考慮して文字数に合った言葉を推測して埋め合わせる処理を行った。
『京都日日新聞』連載の発見により、『雪割草』最終回の埋め合わせ処理がなされた欠落箇所は、オリジナルに復元されたことは何よりのこと。文庫巻末解説の〔追記〕には、本文庫版『雪割草』の本文は、現在における決定版であると記されている。

『雪割草』は、『九州日日新聞』『徳島毎日新聞』への掲載も判明し、『九州日日新聞』での作品名は『愛馬召さるゝ日』という別題とのこと。

文庫ナンバー「よ5-42」が長らく欠番だったのですが、『雪割草』文庫化のために空けていた番号だったわけですね。気づきませんでした(^^;)。

関連ページ:
 ・横溝正史を読もう!:(18) 『雪割草』 発表から77年を経て初の単行本化!
 ・幻の長編小説『雪割草』の魅力に迫る!@小説野性時代2018/3
 ・横溝正史「雪割草」を発見 幻の長編小説 2018年2月刊行 〔ママ〕
 ・『横溝考古学・事始め』
  (93) 「幻の長編小説「雪割草」見つかる - 横溝唯一のメロドラマ -」


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