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■ 扶桑社文庫『横溝正史翻訳コレクション 鐘乳洞殺人事件/二輪馬車の秘密』刊行
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2006年12月10日付けで、昭和ミステリ秘宝『横溝正史翻訳コレクション 鐘乳洞殺人事件/二輪馬車の秘密』(扶桑社文庫)が刊行されました。ウィップルとヒュームの横溝訳が、文庫で読むことができるようになるなんて、隔世の思いです(^^;)。まずは帯にはどのように記されているかというと…。 横溝創作の発想源＆ミステリの金字塔 "あなたの知らない正史"翻訳者・横溝の代表作 幻の二長篇を初文庫化！ 
続いて裏表紙には次のように記されています。横溝正史は、一流の翻訳者でもあった。雑誌「新青年」編集長時代から積極的に海外作品を自ら翻訳し、紹介しつづけた正史。本書では、これまであまり触れられることのなかった翻訳者・横溝の業績に光を当てる。「八つ墓村」ほか、一連の創作の発想源ともなったウィップルの「鐘乳洞殺人事件」、19世紀末の一大ベストセラーとして名高いヒュームの「二輪馬車の秘密」の二長篇を収録。後者では、単行本版と結末の異なる雑誌掲載版も併録した。時を経てなお古びない正史の闊達な訳文の妙を、ぜひご堪能あれ。 
「春代の激情」(『八つ墓村』)と、角川文庫緑304-20『不死蝶』巻末解説を読んで、ウィップル『鐘乳洞殺人事件』を読みたい、という気持ちに駆られた方(私もその一人ですが…)、文庫化されてよかったですね。アメリカ・セナンドア渓谷という所が作品の舞台となっていますが、『八つ墓村』や『不死蝶』を彷彿させること、この上なしです。鍾乳洞という設定もそうですが、物語のプロットの随所に、『八つ墓村』『不死蝶』のみならず、一連の横溝作品との共通項を垣間見ることができます。横溝正史がこの作品に、多大な影響を受けた("一連の創作の発想源ともなった")ことを物語っているといえるのではないでしょうか。関連ページ： ・翻訳家・横溝正史を探せ！ -「横溝正史・翻訳」作品をチェック！- ・横溝正史翻訳作品を読もう！ -翻訳家「横溝正史」の仕事- ｜二輪馬車の秘密｜鍾乳洞殺人事件｜灰色の魔術師｜ | |
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