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| [425] 2024/3/3 | ||
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■ 長江俊和『時空に棄てられた女 乱歩と正史の幻影奇譚』(講談社,'24/2)!
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2024年2月26日付で、長江俊和『時空に棄てられた女 乱歩と正史の幻影奇譚』が講談社より刊行された。副題に、"乱歩と正史の幻影奇譚"とある通り、江戸川乱歩と横溝正史が登場・活躍する。巻末に記された参考文献を精読し執筆されたに紛うことなき長篇小説である。一読をお勧めする。帯には、次の通り記されている。 江戸川乱歩 横溝正史 ミステリー界の巨星、二人が挑む不可能事件! あったかもしれない大作家たちの蜜月を蘇生させるという大胆不敵な試みに、完璧に翻弄された。斜線堂有紀(ミステリー作家) 悩み、もがき、執筆し、謎について語り、あげく事件の泥沼に巻き込まれる二人。 悪魔的な発想で紡ぎ上げられた小説の混沌に身を委ねる愉悦と、その混沌に理知の光が差す瞬間の恍惚を堪能した。ーミステリー評論家 村上貴史 本書を読み、江戸川乱歩と横溝正史が登場・活躍する作品として、2001〜2003年に有楽出版社/実業之日本社JOY NOVELSより刊行された、楠木誠一郎『江戸川乱歩の事件簿』シリーズの作品を思い出した。こちらも、横溝正史が江戸川乱歩を補佐して事件を解決するという、ユニークな試みのシリーズ小説だった。時代考証は綿密にされているようだが、作品に対する評価は両極端あったと記憶する。 | ||
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作品に横溝正史を登場させる試みはこの他にも、霊界の探偵作家の一人として横溝正史が登場する、山村正夫『霊界予告殺人』(講談社, 1989/12, 文庫あり)がある。 また、『金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲』(角川書店, 2002/5)収録の、京極夏彦「無題」(『陰魔羅鬼の瑕』講談社, 2003/8より先行抜粋)が、個人的には好きである。このほかにも、睦月影郎『キネマ館多情』(徳間文庫, 2013/12)という、「懐旧の昭和モダンエロス」をうたう、昭和四年の映画館を舞台にした官能小説がある。横溝正史をはじめ、江戸川乱歩、夢野久作、水谷準らが、作中に登場する。 横溝正史は、自作に自身(もしくは自身を思わせる)を登場させており、その先駆けは、終戦直後発表の「神楽太夫」(週刊河北, 1946/3)ではなかろうか。 「あなたはもしや桜に疎開して来ている探偵小説家のY――さんじゃありませんか」 関連ページ: ・WANTED 横溝正史:(28) 横溝正史登場作品 | ||
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