 『挿絵叢書6 茂田井武(一) 幻想･エキゾチカ』 中村圭子編, 皓星社, 2018/4/10, 本体:3,000円 | |
内容項目は次の通り。
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巻末の「茂田井武の生涯」に、次のように記されている(p.268)。 『新青年』に採用された茂田井の初回の仕事は、横溝正史「かいやぐら物語」の挿絵であった。まるで夢の中を彷徨っているかのような物語に、茂田井の絵が合っている。ちなみに「かいやぐら」とは蜃気楼のことである。特に、茂田井はヒロインを華奢な肢体、目の大きな女性に描いて、甘美な情感をうまく表現した。現代的な視点からすると、やや少女漫画風にも見える女性画であり、当時このような描き方をする挿絵作家はほかにいなかった。 横溝正史「かいやぐら物語」を、初出時の挿絵とともに読むことができるのはありがたい。茂田井武の挿絵作家初仕事が、横溝正史「かいやぐら物語」というのにも驚かされた。本書には、渡辺啓助「血蝙蝠」が収録されており、横溝正史「血蝙蝠」とは別作品ではあるが、同題作品に親近感を覚えた。 関連ページ： ・ほぼ週刊・本棚から横溝正史 (171) 『挿絵叢書2 竹中英太郎(二) 推理』 (176) 『挿絵叢書3 竹中英太郎(三) エロ･グロ･ナンセンス』 (183) 『挿絵叢書4 横山隆一』 | |
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さて、次回の「ほぼ週刊・本棚から横溝正史」は…。 キーワードは「？？？」です。お楽しみに！ |
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