| |
こういうものまで取り上げていたら、際限がなくなりそれはそれでいいのですが(^^;)、望月麻衣『京都寺町三条のホームズ(4) ミステリアスなお茶会』(双葉文庫, 2016/4)を読んでいて、つい嬉しくなってしまいましたので、紹介させていただきます。
望月麻衣『京都寺町三条のホームズ(4) ミステリアスなお茶会』収録の第二章「バレンタインの夜会」は、寺町三条の骨董品店『蔵』オーナーの孫・家頭清貴とそこのアルバイト・真城葵が、人気ミステリ作家・相笠くりすの『朗読会』に招待され…(略)という作品。その中に、次の記述があります(p.97)。
「そうですね。昭和七年に建てられたこの山荘は、すべて桧造りだそうです。上品な中にも、温かみがありますね」
「はい、上品で温かくて、なんだか懐かしい雰囲気がありますね。それに本当に、明治大正の建築物というよりも、まさに『昭和初期』という感じがあります。なんていうか、横溝正史の小説で出てきそう……」
山荘を見詰めたまま呟くと、ホームズさんは「たしかに」と笑った。
「金田一耕助が呼ばれる、旧家という雰囲気はありますね」
「はい、今にも金田一耕助が頭を掻きながらでてきそうです。あっ、あと、とても美しい女将さんも」
「あとは、ぶつぶつと不気味なことを嘯くおばあさんとかですね」
「そうそう、少し怖いおばあさん、出てきますよね!」
「ええ、時にツインズで」
二人で顔を見合わせてクスクスと笑った。
現在の大学院1年と高校2年生の会話です。
家頭清貴と真城葵の二人が、『八つ墓村』(?)を想起させるような内容の話をしています。
「横溝正史の小説で出てきそう」と言っていますが、
この二人、本当に横溝作品(小説, コミック, 映画, TVドラマ)をチェックしているのかなあと、ちょっとだけ疑問に思いました(^^;)。
ちなみに、同シリーズ『京都寺町三条のホームズ(5) シャーロキアンの宴と春の嵐』(双葉文庫, 2016/8)の第一章『桜色の恋文』(p.77)にも、横溝正史の名前が出てきます。
「そうしたら彼は、自分が手にしている本を二冊、私に差し出してくれました。『もう読み終わったのでどうぞ。とても面白いですよ』って。それが横溝正史先生と高木昭光先生の作品で、私ったら、名前しか知らないのに『わあ、横溝先生に高木先生、大好きなんです。全部読んでいます』なんて言ってしまいまして(略)」
私の読書量は高が知れているので、この類のものを全て紹介することはできないと思います。今までにも、読書中に何度か出会った気がしますが、すでに忘却の彼方に行ってしまったものも多いです。今後の読書の中で、横溝正史関連ではない本に横溝正史関連の記述を見つけたら、折を見て取り上げてみようと考えています。まあ、あまり期待はしないでほしいのですけど…。
|