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2016年11月23日付で、薬師丸ひろ子歌手デビュー35周年を記念した、初の映画音楽カバーセレクションCD『Cinema Songs』(ビクターエンタテインメント)がリリースされました。そのCDで、映画『犬神家の一族』テーマ曲の「愛のバラード」(作詞:山口洋子, 作曲:大野雄二)を歌っていることに驚かされました。
CD付属のライナーノートには、次のように記されています。
●愛のバラード
1976年、映画『犬神家の一族』のテーマ曲として、大野雄二が作曲した。サントラでは歌詞がないが、山口洋子の詞がついたものをここでは歌っている。「サントラだと、映画のイメージもあって、ちょっとミステリアスで怖い感じになるんですが、悲しみも美しい戦慄に乗せた、美しい歌にしたいと、アレンジの吉俣良さんにお願いしました。」 (「戦慄」は文意から「旋律」の誤植かと…)
「愛のバラード」に詞がつけられ、それを金子由香利が歌唱したことは当時から知られていました。CD『横溝正史MM<ミュージック・ミステリー>の世界 金田一耕助の冒険【特別版】』(キングレコード, 2000/1)に、その金子由香利歌唱の「愛のバラード」がボーナストラックとして収録されています。サントラ版, 金子由香利版, 薬師丸ひろ子版を、聴き比べてみてはいかがでしょうか。こちらのライナーノートには、次のように記されています。
『犬神家の一族』の「愛のバラード」と「仮面」のヴォーカル版。山口洋子による詩を金子由香利が優雅に歌っていく。ファンの間でCD化が待ち望まれていた楽曲である。
この「愛のバラード」、前述の通り、映画公開当時シングルレコード化されて発売されており、そのジャケット裏に、横溝正史の短文(「犬神家の一族」について)が掲載されています。この短文は、『犬神家の一族』の映画パンフレットに収録されており、横溝正史自選集(4)『犬神家の一族』(出版芸術社, 2006/12)にも再録されている。実は、この映画パンフ版にはちょっとだけ続きの文章があったことが、シングルレコードのジャケット裏版で確認できます。その文章は下記の通り。
いずれにしてもこの作品が映画化されるのは、こんどで二度目だが、それだけ作品の生命が長いということなのだろうと私も満足しているし、さらにその映画のためのテーマ・ミュージックまでレコード化されるということは、作者としてこのうえもなく嬉しいことである。
薬師丸ひろ子歌唱「愛のバラード」収録CDから、シングルレコード『「犬神家の一族」よりサウンド・トラック 愛のバラード・憎しみのバラード』のジャケット裏にまでと、時を一気に飛び越えた感じです。ちなみにこのCDでは、映画デビュー作『野性の証明』(1978, 高倉健主演)の主題歌「戦士の休息」を、薬師丸ひろ子の歌唱で聴くことができます(^^;)。
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