 『戸籍の日本史』 遠藤正敬, インターナショナル新書, 2025/10/7, 本体1090円+税 | |
内容項目は次の通り。
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帯に記されている惹句。 マイナンバー 外国人移民 夫婦別姓 LGBTQ差別 すべては戸籍に始まる！ 『犬神家の一族』に限らず、『八つ墓村』『獄門島』『悪魔の手毬唄』と、横溝作品には婚外子をめぐる愛憎が凄惨な連続殺人事件を引き起こす重大な契機となるというモチーフが目立つ。 「婚外子」というキーワードに気づかず、横溝正史作品を読んでいた。横溝正史作品の再読に際し、今後はこの指摘に留意して読み進めていきたい。 正史の父が三度の結婚を重ねた結果、父の先妻の子、後妻の子という血のつながらない「家族」 と一つ屋根の下で暮らす複雑な環境の中で育ち(しかも正史の生母は父とは事実婚だったと正史は自伝において述べており、これが本当ならば正史も婚外子であったことになる)、「家」というものの抱えるさまざまな不条理を体験したからに外ならない(このあたりの事情に興味のある方は拙著『犬神家の戸籍』青土社、2021をご覧いただきたい)。 横溝正史の複雑な家族環境が、横溝正史自身の作品に色濃く反映されていることになるのでしょう。 朝日カルチャーセンター新宿教室2025/11/25開催の、「横溝文学にみる日本の「家」と「血」〜『本陣殺人事件』から『悪魔の手毬唄』まで」(講師:遠藤正敬/早稲田大学講師)を、オンライン受講した。その際、遠藤講師から『戸籍の日本史』(インターナショナル新書, 2025/10)なる新著がある旨、告知があり、アーカイブ動画視聴による受講復習に際し、『犬神家の戸籍』と『戸籍の日本史』を視聴の副読本として、さっそく読んでみた次第。 関連ページ： ・横溝正史関連ニュース&トピックス 「横溝文学にみる日本の「家」と「血」」受講(2025/11/25) ・ほぼ週刊・本棚から横溝正史 (236)『犬神家の戸籍』(遠藤正敬 青土社, 2021/10) | |
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さて、次回の「ほぼ週刊・本棚から横溝正史」は…。 キーワードは「？？？」です。お楽しみに！ |
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