 『横溝正史少年小説コレクション3 夜光怪人』 柏書房, 2021/9/5, 本体:2,800円+税 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
収録作品は次の通り。
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刊本の帯には、次のように記されている。 由利先生、獄門島に渡る！ 彷徨える犯罪者を追い詰める頭脳 横溝正史没後40年、シリーズ第３弾！ 第(3)回配本【全7巻】 ミステリ名作セレクション 完全オリジナルで甦る 横溝正史少年小説コレクション 全7巻！ 次回配本 (4)『青髪鬼』 (1)『怪獣男爵』 (2)『迷宮の扉』 (5)『白蝋仮面』 (6)『姿なき怪人』 (7)『南海囚人塔』 柏書房サイトの『夜光怪人』のページには、次の通り記されている。 横溝正史の少年探偵物語を全7冊で贈るシリーズ第3弾、今回のメインキャラクターを務めるのは名探偵・由利麟太郎と敏腕記者・三津木俊助の黄金コンビ！ 全身から蛍火のような光を放つ謎の怪盗「夜光怪人」、童話に見立てた奇怪な新聞広告通り犯罪を重ねていく「幽霊鉄仮面」、そして金蝙蝠とともに現れる黒装束の怪人「深夜の魔術師」、いずれ劣らぬ冷酷無比・極悪非道な犯罪者たちとの、虚々実々、息つく間もない闘いを描く3篇と短篇「怪盗どくろ指紋」を収録。 また、掲載誌の休刊により中途打ち切りとなった「深夜の魔術師」の未完バージョンに加え、未発表原稿「深夜の魔術師」「死仮面された女」も収録、資料的価値も充実した一冊。 今回も初刊時のテキストを使用し、挿絵も豊富に収録した完全版。なかでも、1975年の朝日ソノラマ版刊行以降、探偵役が金田一耕助に変更されていた『夜光怪人』は、じつに50数年ぶりのオリジナル版復活！ 帯にある、由利先生、獄門島に渡る！という惹句について、巻末の編者解説に、次の通り記されている。 この作品は、75年の朝日ソノラマ版で山村正夫氏によって金田一耕助ものにリライトされ、その本文が、そのまま文庫版に引き継がれていた。したがって、オリジナルの形で刊行されるのは、50数年ぶりということになる。 終盤、由利先生たちが獄門島に向かう、という楽屋落ち的ファンサービスがあるが、由利先生を金田一耕助に変えたために、『獄門島』事件で旧知のはずの清水巡査から初対面の挨拶をされるという、ちぐはぐな内容になってしまっていたのは残念であった。 50数年ぶりにようやく、由利先生が獄門島へ下り立つ『夜光怪人』を読むことができるようになったことは、感慨深いものがある。 次巻には、『青髪鬼』「真珠塔」「獣人魔島」「ビーナスの星」「花ビラの秘密」「『蛍の光』事件」「片耳の男」「謎のルビー」と、未発表原稿「黒衣の道化師(未完)」「皇帝の燭台(未完)」が収録されるとのこと。 柏書房の『横溝正史少年小説コレクション』、次巻以降も楽しめそうである。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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関連ページ： ・ターヘルアナトミア - 由利麟太郎/三津木俊助を解体新書する - (5) 由利先生、獄門島へ下り立つ ・横溝考古学・事始め (10) 夜光怪人：横溝版vs.山村版 - オリジナルvs.リライト - |
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