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横溝正史エンサイクロペディアを閲覧いただき、誠にありがとうございます。 2009年6月13日、横溝正史クロニクル開設から数えて11周年を迎え、 年１シリーズ第11弾！をお届けできる運びとなりました。今年も少し遅れましたが(^^;)。 (後半文章は、'09/1の横溝イベント発表原稿を流用したエコモードだったりして…) 読売新聞の2009年2月10日朝刊21面(文化)に、 横溝正史幻の10編 「探偵小説選」刊行 と題した、論創社『横溝正史探偵小説選 全三巻』に関する記事が、 掲載されていたのをご存じだろうか。その記事で、 この小説選は次のように紹介されていた。 時機を逸した感はあるが、記念碑的な刊行であるゆえ、あえて記しておこうと思った次第。 探偵小説作家、横溝正史(1902〜1981年)の単行本未収録作を集めた『横溝正 史探偵小説選』(論創社、I〜III巻)が刊行された。全55編の創作の中には、3年前 遺品の中から見つかった未発表原稿「霧の夜の出来事」のほか、雑誌に掲載され たまま、ファンの間でも存在が知られていなかった9編の作品が含まれている。 70年代にブームを巻き起こした横溝作品は新旧の角川文庫版が個人全集に近 い形になっている。しかし、活動期間が長く、変名も使ってさまぎまな雑誌に書い ていただけに埋もれていた作品が多く、今回の幻の10編も2004年の最新作品リス トにも記載がない。 |
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論創社のサイトでは、今後も探偵小説ファン垂涎の作品集刊行がアナウンスされており、
近い将来、さらなる横溝正史"未収録"作品を集めた、『横溝正史探偵小説選』の続刊が、
論創ミステリ叢書に加わることを祈念したい。 |
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■ 「さあ、これからだ」を継ぐ者へ ここ数年で形成された、横溝正史の"未収録"という作品ジャンルには、 それらを一般書店に並ぶ本として刊行するという、道筋ができました。 未収録作品の出版に尽力された方々のおかげで、深淵の闇に光明が差すかのごとく、 横溝正史文学遺産の全貌が、おぼろげながら見え隠れするようになってきました。 横溝ブーム当時からすれば、隔世の思いです。 しかしながら、横溝作品のファンの訴追は、止むことを知りません。 「さあ、これからだ」の意気込みで、終戦後横溝正史が探偵小説の執筆に邁進したように、 これからも、探求･発掘が継続されるに違いありません。 ■ 横溝正史の作品ジャンルから"未収録"という項目をなくす 水面下に隠れた氷山は想像以上に大きいように、今日私が紹介させていただいたものは、 まだ見ぬ横溝作品のごく一部に過ぎないことは、紛れもない事実です。 一刻も早く、横溝正史の作品ジャンルから"未収録"という項目をなくそうではありませんか。 横溝正史の”未収録作品”は、時の海にたゆたえと浮かぶ氷山です。 目に見える部分を書誌という地図に例えるなら、作品本文は氷山の水面下に隠れた部分です。 書誌情報を充実したものにすれば、必ずや、まだ見ぬ横溝作品に出会えると信じています。 ■ 真の「全集」への素地 21世紀は、未読の横溝作品を新作感覚で読む時代になりました。 20世紀の角川文庫の偉業を以てしても、真の「全集」は、 一度も刊行されていない横溝正史。 未収録作品集の刊行が相次いだおかげで、全集刊行へ向けて、 その素地が整いつつあります。横溝正史全作品読破という 抑えがたい欲望こそが、原動力となっていると言っても、過言ではありません。 ■ 「横溝正史シソーラス」へのバージョンアップを目指して 個人の趣味が高じた私のホームページも、まだまだ発展途上です。 さらなる情報収集と、魅力的な書誌データの開示を、これからも心掛けたいと思います。 「あきらめなければ夢は叶うという、メッセージを伝えたい」という、 高橋尚子の言葉を励みに、近い将来(いつになるか未定)、「横溝正史シソーラス」への バージョンアップを目指して、地道にやっていこうと思います。 2009年は、戎光祥出版『横溝正史研究』の刊行開始により、 新たな横溝正史作品研究のアプローチが始まりました。 2009年も横溝な年であらんことを祈念します。 「解き放て今 掴め 自由を その手で」 (ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』〜「Act-1フィナーレ」より) |
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Jiichi |
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横溝正史関連の書誌情報について より詳しくご存知の方、ぜひご一報ください。 |
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