横溝正史エンサイクロペディア・横溝正史アーカイブス
総目次2024年Previous|Now here|Next

横溝正史関連ニュース&トピックス  - 横溝正史アーカイブス -

横溝正史やその作品に関連する、ニュースやトピックスをお寄せください。
ご協力を、よろしくお願いします。

 [429]   2024/4/26
■ 『横溝正史殺人事件 あるいは悪魔の子守唄』岩崎正吾の訃報に接し…
  2024年4月17日付山梨日日新聞に、「山梨ふるさと文庫代表・作家 岩崎正吾さん死去」岩崎正吾さん(いわさき・せいご=山梨ふるさと文庫代表・作家、本名征吾=せいご) 15日午前8時、老衰 の訃報記事が掲載されていたことに、遅ればせながら気づきました。心から哀悼の意を表します。

岩崎正吾といえば、私にとっては『横溝正史殺人事件 あるいは悪魔の子守唄』(山梨ふるさと文庫, 1987/7)。刊行当時の今から36,7年前に、その題名に触発され新書本を読み、「本歌取り」ということばを初めて知った作品である。読書の記憶が鮮やかに蘇ってきた。あろうことか、当サイトで取り上げていなかったことに驚愕した次第。すぐさま書庫に眠っていた刊本を見つけ、懐かしくなり再読し始めたところである。

新書本の帯には、次の惹句がある。
■横溝正史の読者には 2倍おもしろい!
 因習の村に伝わる奇妙な子守唄、その唄にのって次々と起る連続殺人劇。
 正史の世界を下敷にし、そこから新しい世界、トリックを構築した新人作家の
 ニュータイプの探偵小説。いま、 ミステリー界に新しい風が吹く……。


新書本のカバー見返しには、作者のことばがある。
●ぽくの本名は征吾(せいご)と言います。征吾は正史(せいし)の「本歌取り」だと言ったのは、この本に登場するぽくのヘンな友人です。
思えば「貸本屋少年」だった頃、正史の新作『悪魔の手毬唄』は少年の心に魅力的な「悪夢」を見させてくれました。ちようど同じ頃、「新鋭」 松本清張の『点と線』が話題になりましたが、正史の方に親しみを感じたのは、ぽくの環境が「農村社会派」 だったからでしよう。正史を同時代作家として読んだ最後の世代という思い入れが、一夏狂気のようにぽくにこの小説を書かせました。(作者のことば)


『横溝正史殺人事件あるいは悪魔の子守唄』は、『探偵の夏あるいは悪魔の子守唄』と改題され、創元推理文庫(1990/9)化された。その際の帯に「探偵の四季4部作」とあり、 『探偵の秋あるいは猥の悲劇』(創元ミステリ’90:1990/9, 創元推理文庫:2000/6)、『探偵の冬あるいはシャーロック・ホームズの絶望』(創元クライム・クラブ:2000/5)と刊行された。『探偵の春あるいは〜』の刊行を当時から心待ちにしていたのですが、幻の作品となってしまったのでしょうか。どんな構想を考えられていたのか、気になるところです。

創元推理文庫『探偵の夏あるいは悪魔の子守唄』巻末の「ミステリ・デビュー作の頃―文庫版のための作者後書」は、本作執筆・刊行の裏話的な内容になっている。

横溝正史関連ではないが、岩崎正吾『異説本能寺 信長殺すべし』を読んだのは、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の予習としてだったと記憶する。


総目次2024年Previous|Now here|Next


横溝ペディアへ

アーカイブスへ

ページの先頭へ