横溝正史エンサイクロペディア・横溝正史アーカイブス
総目次2019年Previous|Now here|Next

横溝正史関連ニュース&トピックス  - 横溝正史アーカイブス -

横溝正史やその作品に関連する、ニュースやトピックスをお寄せください。
ご協力を、よろしくお願いします。

 [346]   2019/7/3
■ 『貸しボート十三号』の原型とされる、アボット『世紀の犯罪』刊行!
  '19/6/30付けで論創社より、アンソニー・アボット著『世紀の犯罪』【論創海外ミステリ235】(水野恵訳)が刊行されました。なぜ、本サイトで紹介するかというと…。

本書の帯には、次のように記されています。
 ボート上で発見された男女の遺体。
 事件の真相を追及するべく、
 NY市警察本部長の
 サッチャー・コルトが捜査にのりだす!
 金田一耕助探偵譚「貸しボート十三号」の原型とされる作品の完訳!

ボート上で発見された男女の遺体。で、横溝正史の『貸しボート十三号』を連想してしまうのは、決して私だけではないだろう。

「訳者あとがき」には、次のように記されています。
本書は、イギリスのコリンズ社より1931年に刊行されたアンソニー・アボット著 The Crime of the Century の全訳です。日本では、1936年に新井無人氏の抄訳版黒白書房から、2013年にはその復刻版湘南探偵倶楽部から出版されていますが、このたび満を持して、〈論創海外ミステリ〉叢書から全訳版が刊行される運びとなりました。

アボット『世紀の犯罪』については、以前(2000/2/12付)、当サイトの 横溝作品へのアプローチで、『貸しボート十三号』は翻案か? -アボット「世紀の犯罪」-で、長谷川史親『探偵小説談林』(六興出版,1988/7)の文章を引用して、紹介したことがある。
この『世紀の犯罪』にしても、ボートの中で男女の死体が発見されたり、 死体の首が半ば以上切断されていたり、あるいはこの二人が不義の密会に 用いていたコテージの番号が十三番であるという符合に至るまで、例の 横溝正史のあまり出来のよくない短篇「貸しボート十三号」(昭和三十二年)の 原型と考えてみた方が、話題性の面からも興味があるような気がする。

当時、私は、アントニー・アボット『世紀の犯罪』を読んだことがく、 横溝正史の『貸しボート十三号』が翻案作品だったのか気になりはしたけれど、 なんともいえないのが残念だと、その心境を記していました。

アントニー・アボット『世紀の犯罪』全訳版が読むことが可能となったわけで、さっそく『貸しボート十三号』と読み比べてみたいと思う。当サイトで紹介してから19年を経た今、永年の願いが叶う喜びをかみしめながら…。有り難いことです。

関連ページ:
 ・見てから読むか、読んでから見るか - 横溝作品へのアプローチ -
  (13) 『貸しボート十三号』は翻案か? -アボット「世紀の犯罪」-


総目次2019年Previous|Now here|Next


横溝ペディアへ

アーカイブスへ

ページの先頭へ