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こういうものまで取り上げていたら、際限がなくなりそれはそれでいいのですが(^^;)、北村薫『中野のお父さん』(文藝春秋, 2015/9/15)を読んでいて、つい嬉しくなってしまいましたので、紹介させていただきます。
北村薫『中野のお父さん』は、出版会に秘められた《日常の謎》をテーマにした8作品が収録された短編集です。その中の「闇の吉原」という作品に、次の記述があります(p.118)。
「榎本其角。芭蕉の高弟だ。――宝井其角ともいう」
「《鐘ひとつ売れぬ日はなし江戸の春》《越後屋にきぬさく音や衣更》なんかが有名だな。華やかで奇抜な作風。そういう意味では、芭蕉の弟子らしくない。――ミステリ好きは、《鶯の身を逆にはつねかな》でおなじみだ」
「《鶯》……ですか?」
「巨匠横溝正史の代表作に出て来る」
「ほおほお……」
ミステリ好き、とりわけ横溝正史作品が好きな方は、其角という名前を聞いただけで、《鶯の身を逆にはつねかな》という句を、諳んじることが出来るのではないでしょうか(^^;)。この句が登場する作品は、「巨匠横溝正史の代表作」であり、文春文庫『東西ミステリーベスト100』1986年版/2013年版で、ともに国内編総合ランキング第1位に輝いた、『獄門島』です(ご存知でない方のために…)。未読の方は、ぜひとも『獄門島』を読まれることをおススメします。
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