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■ 横溝正史自選集(7)『仮面舞踏会』(出版芸術社)刊行

2007年6月25日付けで、横溝正史自選集(7)The Author's Self-Selected Masterpieces Vol.7『仮面舞踏会』(出版芸術社, 第六回配本)の刊行により、本自選集の完結です。

帯には、どのように記されているかというと…。
有名女優を巡る殺人惨劇、軽井沢にて開幕
構想から十数年…幾多の中絶を経て、横溝リバイバルの中で完成した著者渾身の巨篇！インタビュー「戦後探偵小説の歩み/その2」収録！

［収録作品］

　・仮面舞踏会

　「宝石」昭和37年7月号～昭和38年2月号(第8回で中絶)
　講談社『新版横溝正史全集17 仮面舞踏会』
　(昭和49年11月, 書下し刊行)

［付録資料］

・	「作者のことば」(「宝石」昭和37年6月号)
・	「一杯亭綺言」(「小説推理」昭和49年8月増刊号)
・	「私のベスト10 第7位」 (「真説金田一耕助・19」毎日新聞日曜くらぶ, 昭和52年1月16日)
・	「金田一耕助との対話」(「朝日新聞」昭和54年6月30日)
・	特別インタビュー「戦後探偵小説の歩みその2」

［解説］　浜田知明

角川文庫版では「江戸川乱歩に捧ぐ」なのですが、本書では初出同様、つねにわが側なる江戸川乱歩に捧ぐという献辞が、添えられていますね(GJ!)。

解説でちょっとだけ紹介されている、山村正夫「横溝正史の創作ノート」(推理小説研究17,1983/9)に、横溝正史から山本正夫へあてた書簡が一通紹介されています。『仮面舞踏会』を完結するに際し、山村氏に取材を依頼しているこの手紙を読むと、『仮面舞踏会』の登場人物・トリック・事件の真相などが、簡潔にしかも要点を押さえて記されていることがわかります。創作ノートを作らず、記憶だけで書きあげる横溝正史にとって、かなり珍しいエピソードとして紹介されているので、本書の付録資料として収録されればさらに資料性の高いものになると思っていたのですが、残念ながら未収録となりました(^^;)。

関連ページ：
　・横溝作品へのアプローチ・『仮面舞踏会』連載中断の謎

2007年8月に、徳間文庫より『山名耕作の不思議な生活』が刊行予定のようです。

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