横溝本の価格ＦＡＱ
- 春陽堂書店・講談社など -
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■春陽文庫 「横溝正史長編全集全20巻」は一度絶版になりましたが、 「金田一耕助の事件簿」シリーズとして巻末解説が付加され、全巻新装版で復刊されました。 新装版の現役文庫の方が、金田一耕助の謎に迫る「解説」がある分、 価値が高いと思います。現役文庫ですから、新品を定価で買うことができます。 「人形佐七捕物帳全集全14巻」は、表紙カバーが変更になりましたが、 現役文庫です。   古本屋でも新装版の方を時々見かけます。だいたい定価の半値程度で売っています。 旧版の「長編全集」「佐七」ともに、１冊100円程度まででしょう。特に旧版に こだわる理由はありませんね。 本屋になくても、注文すれば新品を定価(送料もなし)で入手可能です。 なかにはこの現役文庫に定価以上の値をつけて、 オークションなどに出品している輩がいます。注意されたし。 |
■少年倶楽部文庫・朝日ソノラマ文庫すべて角川文庫に吸収されましたが、ともに絶版です。 巻末解説がある角川文庫の方が、価値があると思います。 角川スニーカー文庫で復刊されたりしていますので、 各文庫コレクタでもない限り、これら文庫を高値で購入する 必要はないと思います。 ちなみに、少年倶楽部文庫『大宝窟』は、『青髪鬼』のことです。 |
■ハードカバー版『真説 金田一耕助』,毎日新聞社
定価は９６０円です。確かに絶版で、お目にかかることはまずありません。
同題角川文庫の、ハードカバー版の親本です。角川文庫版が相当流通しました。
千円以内が妥当なところでしょう。ハードカバー版は、図書館で閲覧・貸出されることをお薦めします。 図書館でその場になくてもリクエストすれば、実物をチェックできます。 毎日新聞日曜版に１年間連載されたエッセイのほかに、新聞連載時期の日記も 収録されています。日記は角川文庫版では割愛されました。 私は、単行本も文庫も当時買ったものを、たまたま手元に持っていました。 |
■『ボルジヤ家罪悪史』横溝正史訳・ヂューマ著
『世界猟奇全集』第五巻(昭和6年3月24日発行)「横溝正史訳」と記されていますが、同全集の江戸川乱歩訳のゴーチェ『女怪』 と同様に、別人の翻訳に名前を貸したものです。 横溝正史本人による仕事ではないので、「横溝本」としては、値付け対象外です。 約70年前の本ですが、大デュマ・ファンの方のために、 安価で提供されることを希望します。 |
■『横溝正史の世界』,徳間書店定価は９８０円です。確かに絶版です。図書館で 閲覧・貸出されることをお薦めします。 「私の好きな自作」と題して、「ネクタイ綺譚」「蔵の中」「蜃気楼島の情熱」が 収録されていますが、メインはエッセイ・対談集です。 高くても、1,000〜2,000円までが妥当でしょう。 小林信彦以外の方々との対談が、多数収録されています。 |
■『探偵小説五十年』,講談社定価は１,１００円です。確かに絶版です。図書館で 閲覧・貸出されることをお薦めします。 横溝正史のエッセイ集です。探偵小説を楽しむ本ではありません。 作品目録・年譜など、書誌調査上の資料性はありますが、 高くても、2,000〜3,000円までが妥当でしょう。 作品リストや年譜は、当ＨＰのほうが充実しているのでは？(^^;)。 なにせこの本の作品目録・年譜をベースに、不足分や瑕疵の修補を行いましたから。 この本は５年後に９８０円で再刊され、 「箱」「巻頭写真」「付録1 回想」「付録2 年譜 目録」(年譜,編集後記除く)が割愛された。 約90ページあった「著者目録 作品目録」がないのは残念。 高くても、1,500円までが妥当でしょう。 |
■『新版横溝正史全集18 探偵小説昔話』,講談社
定価は９８０円です。確かに絶版ですが、図書館で
閲覧・貸出されることをお薦めします。『探偵小説五十年』より流通量が多く、高くても1,000〜2,000円までが妥当でしょう。 横溝正史の「エッセイ集」ですが、横溝探偵小説を楽しむ本ではありません。 作品目録・年譜など、書誌調査上の資料性がありますが、作品リストや年譜は 当ＨＰのもののほうが充実していると自負しています(^^;)。 |
■『新版横溝正史全集』,講談社全18巻セット定価は１７,６４０円です。確かに絶版ですが、 第18巻の『探偵小説昔話』を除き、全収録作品は角川文庫に収録されています。 １冊500円程度までが妥当でしょう。 第17巻『仮面舞踏会』の表紙には、「巨匠久々の書下ろし長編推理小説！」とあり、「つねにわが側なる江戸川乱歩に捧ぐ」と献辞がそえられている。 |
■『横溝正史全集』,講談社全10巻セット定価は７,６００円です。確かに絶版ですが、 全収録作品は角川文庫に収録されています。 １冊200円程度までが妥当なところでしょう。 第１巻『真珠郎』に、目次には記されていないが、 横溝正史「代作ざんげ」 と、 江戸川乱歩「作者返上」(ともに雑誌「Ｘ」1949/4)が収録されている。 その中で、乱歩名義で発表された「犯罪を猟る男」「あ・てる・てえる・ふいるむ」 「角男」の三作は、横溝正史の作である旨、公表している。 |
■『定本 人形佐七捕物帳全集』,講談社全８巻セット定価は６,０００円です。確かに絶版ですが、 ほとんどの収録作品は、現役の春陽文庫で読むことができます。 １冊200円程度までが妥当なところでしょう。 |
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