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『横溝正史&金田一耕助シリーズDVDコレクション』
- ほぼ週刊・本棚から横溝正史 -


『横溝正史&金田一耕助シリーズDVDコレクション』
朝日新聞出版, 2015/2/17〜2017/3/14,
本体1,790円税込, 1号のみ799円税込

『横溝正史&金田一耕助シリーズDVDコレクション』(朝日新聞出版, 2015/2/17〜2017/3/14, 全55巻)付属のマガジンには、「ストーリーガイド」「プロダクションノート」「スタッフ&キャスト」「カバーイラスト美術館」の他に、「横溝正史ヒストリー」「主要作品レビュー」という、シリーズ読み物が掲載されている。それぞれ1ページずつの紙面ではあるが、横溝正史の年代記を知るうえで、どちらも各回読みごたえがあり、資料性の高いものとなっている。当方、重宝している次第。

横溝正史ヒストリー
ミステリー界の巨匠・横溝正史の生涯を、数々の名作が生み出されたいきさつとともに振り返ります。

「横溝正史ヒストリー」は、略歴や年表からは計り知ることができなかった、横溝正史の伝記となっている。横溝正史(まさし)誕生からその死まで、年代順に全55回連載で各回1ページという形で記されいる。

内容項目は次の通り。
No. 年 代タ イ ト ル
1 1902(明治35)年 横溝正史(まさし)、誕生
2 1907(明治40)年 生母はまの死
3 1908(明治41)年 横溝家が迎えた新しい母
4 1909(明治42)年 尋常小学校に入学
5 1910(明治43)年 友達と初めての大阪
6 1911(明治44)年 義理の姉・光枝との同居
7 1914(大正3)年 探偵小説を読み漁る日々
8 1915(大正4)年 “卑屈の塊り”だった中学生時代
9 1916(大正5)年 親友・西田徳重との出会い
10 1918(大正7)年 実兄・五郎死す
11 1921(大正10)年 処女作「恐ろしき四月馬鹿」の誕生
12 1921(大正10)年 作家デビューとともに始まった学生生活
13 1925(大正14)年 江戸川乱歩との出会い
14 1926(昭和元)年 初めての上京と博文館への入社
15 1926(昭和元)年 江戸川乱歩の代作を経験
16 1927(昭和2)年 中島孝子との結婚
17 1927(昭和2)年 “相棒”渡辺 温との出会い
18 1927(昭和2)年 「新青年」の編集長に就任
19 1928(昭和3)年 “日本SFの父”海野十三を発掘
20 1928(昭和3)年 “編集長兼作家”時代の苦い体験
21 1928(昭和3)年 “歴史的傑作”を世に送り出す
22 1928(昭和3)年 “相棒”にクビを言い渡す
23 1929(昭和4)年 材木座での“世にもでたらめな生活”
24 1930(昭和5)年 “相棒”渡辺温の急死
25 1931(昭和6)年 鏡ヶ浦での衝撃と雑誌「探偵小説」
26 1932(昭和7)年 博文館を退社して専業作家に転身
27 1933(昭和8)年 “あまりにもアッパレな”大喀血
28 1933(昭和8)年 肺結核により富士見高原療養所に入所
29 1934(昭和9)年 転地療養地・上諏訪へ
30 1934(昭和9)年 わずか2カ月後に迫られた退去
31 1935(昭和10)年 療養中に執筆した復帰作「鬼火」
32 1937(昭和12)年 谷崎潤一郎からの手紙
33 1937(昭和12)年 時代小説「不知火捕物双紙」の誕生
34 1938(昭和13)年 博文館の人事異動が生んだ「人形佐七捕物帳」
35 1939(昭和14)年 東京への帰還と“とどろく足音”
36 1941(昭和16)年 “捨てる神あれば拾う神あり”
37 1945(昭和20)年 岡山県への疎開を決断
38 1945(昭和20)年 家族とともに列車で岡山へ
39 1945(昭和20)年 岡山で迎えた終戦
40 1946(昭和21)年 名探偵・金田一耕助の誕生!
41 1947(昭和22)年 「本陣殺人事件」と「蝶々殺人事件」
42 1947(昭和22)年 金田一耕助シリーズ第2弾「獄門島」発表
43 1947(昭和22)年 江戸川乱歩、岡山の疎開宅に来たる
44 1948(昭和23)年 海野十三の援助によって東京に新居を購入
45 1948(昭和23)年 東京での再スタート
46 1949(昭和24)年 海野十三、死す
47 1950(昭和25)年 「新青年」休刊による「八つ墓村」の中断
48 1950(昭和25)年 「犬神家の一族」連載スタート直後の休載
49 1954(昭和29)年 「幽霊男」の連載を開始
50 1957(昭和32)年 「悪魔の手毬唄」で“本格探偵小説”に復帰
51 1965(昭和40)年 還暦、そして乱歩と雨村の死
52 1971(昭和46)年 角川文庫「金田一耕助シリーズ」第一弾の刊行
53 1976(昭和51)年 横溝正史&金田一耕助ブームの到来!
54 1976(昭和51)年 勲三等瑞宝章を受章
55 1981(昭和56)年 “金田一さん 悲しい事件です”

古谷一行・金田一耕助のテレビドラマ版DVDを楽しむだけでなく、「横溝ヒストリー」を読むという楽しみも、この『横溝正史&金田一耕助シリーズDVDコレクション』のマガジンにはあると、思うこと然り。

さて、次回の「ほぼ週刊・本棚から横溝正史」は…。
キーワードは「???」です。お楽しみに!

横溝正史関連書籍をご存じの方、
耳寄りな情報をお待ちしております。


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