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横溝正史生誕百周年記念として、テレビ東京系で2002年10月2日、女と愛とミステリー『金田一耕助ファイル・迷路荘の惨劇』が放送された。
原作と舞台設定や結末が異なるといったご指摘がありましたが、
朝日新聞2002年10月2日夕刊TV欄「試写室」の見出しに、
好感度高い上川金田一とあるように、
シリーズ化を期待したい金田一耕助だったと感じました。
歴代の 金田一耕助 |
1 | 片岡千恵蔵 |
2 | 並木瓶太郎 |
3 | 岡 譲二 |
4 | 河津清三郎 |
5 | 池部 良 |
6 | 高倉 健 |
7 | 中尾 彬 |
8 | 石坂 浩二 |
9 | 古谷 一行 |
10 | 愛川 欽也 |
11 | 渥美 清 |
12 | 西田 敏行 |
13 | 鹿賀 丈史 |
14 | 小野寺 昭 |
15 | 中井 貴一 |
16 | 片岡鶴太郎 |
17 | 役所 広司 |
18 | 田村 亮 |
19 | 豊川 悦司 |
20 | 上川 隆也 |
このドラマについては、20代目金田一耕助に上川隆也の見出しで、2002年8月27日デイリースポーツで取り上げられていました。
20代目という見出しに?と感じ、記事中の「歴代の金田一耕助」という表をみて、
「アレ?」と思われた方も多いと聞きました。私もです(^^;)。
『18人の金田一耕助』(山村誠二,光栄,1998/3)で紹介された18人の次だから、
19代目では?と、思いますよね。
2番目の並木瓶太郎って、何の作品で金田一を演じたのか、
『18人の金田一耕助』ではカウントされていないではないか、
といった質問をいただきました。映像関係には疎いのですが、
私も疑問でしたので、調べてみました。
舞台『「悪魔の手毬唄」より 探偵 金田一耕助の恋』(1995)で金田一耕助を演じた、
田村亮もカウントされていることから、もしかして舞台俳優の方ではと
思われました。まずは横溝映画関連の文献にヒントがあるのではと思い、
所持しているものをチェックしてみたところ、ちゃんとありました。
その答えは、『名探偵読本8 金田一耕助』(中島河太郎編,パシフィカ,1979/11)
収録の加納一朗「金田一耕助の顔 -銀幕の耕助たち」(p.172)に、
空気座プログラム表紙写真(p.173)とあわせて記されていました。
空気座という劇団が、昭和二四年三月に日劇小劇場(現在の日劇ミュージックホール)で
「獄門島」を上演した。演出は往年の大都映画の俳優松山宗三郎で、
監督であり、のちにムーランルージュで演出家だった小崎政房である。
このときの金田一耕助は並木瓶太郎。和尚は奇人といわれた左卜全であった。
白塗り長身の耕助である。
何代目を名乗るとき、映像化された金田一耕助だけではなく、
舞台で演じた俳優もカウントしたらと、デイリースポーツの表は一石を投じたものとも思えてきました。
じゃあ、『18人の金田一耕助』でカウントされている、三船敏郎がカウントされて
いないじゃないかと、いわれそうではありますが…。
コマーシャル,TVドラマ,ラジオドラマ,カセットブックなどを含めると、
20代目どころではすまなくなるようなので、細かいことは抜きにしよう。
朝日新聞2002年9月24日夕刊 週間TVナビ「ばんぐみ探見隊」で、上川隆也の
談話が記されているので紹介しておきたい。
(金田一耕助は)ちょっと浮世離れした感じもある不思議な人物。
今まで見た作品のイメージを基盤に、現場で新しい色を織り上げようと
臨みました
陸一心(NHK大地の子)から、金田一耕助へ。これからのシリーズ化を期待したい。
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