横溝正史シソーラス(パイロット版) - 温故知新編 -
| 0-04 | コラム■オススメの横溝文庫はこれだ！ |
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サイトを開設して間もない頃、「どの横溝本から読み 始めればよいですか」という問い合わせを、多数いただ いたことがあり、サイトで回答した経緯がある。 角川文庫の横溝正史シリーズは、金田一耕助もののメ ジャー作品群がラインナップされており、こちらから読 み進められることもいいと思います。当サイトのオスス メの横溝文庫は違います。角川文庫の横溝正史文庫約五 冊分くらいの価値がある文庫を紹介します。それは、創 元推理文庫『日本探偵小説全集９ 横溝正史集』（一九八 六年一月）です。これから横溝正史を読み進められるの であれば、至高の逸品。何よりも収録内容がすごい！ ・「鬼火」（昭和初期の代表作に一つ） ・「探偵小説」（鉄道ミステリ） ・「本陣殺人事件」（探偵作家クラブ賞長篇賞） ・「百日紅の下にて」（秀逸な短編） ・「獄門島」（国内ミステリベスト１） ・「車井戸はなぜ軋る」（金田一化改稿版） 「獄門島」の前に「百日紅の下にて」を、また「獄門 島」の後に「車井戸はなぜ軋る」を配し、心憎いまでで の収録順。実は、「百日紅の下にて」「獄門島」「車井 戸はなぜ軋る」は、一連の事件簿上のつながりがありま す。「百日紅の下にて」「車井戸はなぜ軋る」の各最終 ページをご覧いただければ、これら二作品と「獄門島」 との関連がよくわかるかと思います。金田一耕助事件簿 の年代順に、初期四作が一冊にまとまっているのです。 まさに、横溝正史の名作が凝縮された一冊です。貴方 の横溝正史への熱き想いを、きっと満足させてくれるで ことしょう。この文庫全集十二冊は現役ですので、書店 などで容易に入手可能です。唯一の難点は、辞書クラス のぶ厚さかも。ただし、なっとくのぶ厚さです。横溝正 史の代表的な作品を複数収録しているのですから。それ だけにとどまらず、 ・栗本薫「王道の人」（文庫解説） ・中島河太郎編「横溝正史年譜」 ・「鬼火」のころ 横溝孝子 ・血への供物 中井英夫 ・編集部うら風景 乾信一郎 と、巻末に収録されています。筆者は、解説の「王道 の人」が読むため購入しました。さあ、本屋へ急ごう！ |
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