『捕物帖の百年　歴史の光と影』　 - ほぼ週刊・本棚から横溝正史 -

『捕物帖の百年　歴史の光と影』 野崎六助, 彩流社, 2010/7/15, 本体:2,000円

内容項目は次の通り。 　第1部　江戸のヒーロー 定説と異説 　第二章　横溝正史『人形佐七捕物帳』, p.53〜76 　　一、偽装することによって作品の純度を保った, p.53 　　二、毒々しい装飾趣味と謎解き志向との合体, p.60 　　三、不埒な作家の意地, p.67 　　四、突然の連載に打ち切り, p.69 　　五、捕物帳という聖地(アジール), p.74

『半七捕物帳』『右門捕物帳』『銭形平次捕物控』を三大捕物帖という。 ここに『人形佐七捕物帳』『若さま侍捕物手帖』を加えて、五大捕物帖とも称する。 そうか、『人形佐七捕物帳』は三大捕物帖の次にカウントされるんだ。 横溝は、捕物帖に偽装することによって純度ある探偵小説を防衛した ことになるらしい。探偵小説専任作家が書いた捕物帖、いいじゃないですか。 ちなみに、本書で紹介されている横溝正史の捕物帳は次の通り。 　『朝顔金太捕物帳』　『不知火捕物双紙』　『緋牡丹銀次捕物帖』 　『人形佐七捕物帖』　『人形佐七捕物百話』 　『黒門町伝七捕物帳』(捕物作家クラブ)

さて、次回の「ほぼ週刊・本棚から横溝正史」は…。 キーワードは「？？？」です。お楽しみに！

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