『推理百貨店 別館』　 - ほぼ週刊・本棚から横溝正史 -

『推理百貨店 別館』 新保博久, 冬樹社, 1989/8, 261p, 本体:1,359円

内容項目は次の通り。 ギャラリー ミステリの家(画/穂積和夫) ・Mistery Gallery-12　「一柳家離家」 　　横溝正史『本陣殺人事件』, p.12 ハウジングセンター ミステリの家 12 ・横溝正史『本陣殺人事件』, p.76-80 　　和風密室、死体二個添え 日本の主なアリバイ物・列車ミステリとして、 『蝶々殺人事件』が挙げられている(p.132)。 この他にも、「横溝正史」やその作品名などが多数記されている。

『本陣殺人事件』は、事件のとき最初に駆けつけた医師の息子からの聞書 という体裁(p.77)と、記されている。作中「Ｆ医師」と記されている人物の 体験談をベースに、横溝正史が『本陣殺人事件』を執筆したことになる。 ここに目をつけた人が、実は他もいる。 『誰がための殺人 -ミステリー傑作選25』(日本推理作家協会編,講談社文庫,1993/11)収録の、 井口泰子「「正史」は知らない」がそうである。 福原清十郎「旧家殺人事件」、サイドストーリとして楽しめるのではなかろうか。

「一柳家離家」の画に、日本刀が見えないのだが…。 さて、次回の「ほぼ週刊・本棚から横溝正史」は…。 キーワードは「別館があるなら、本館も」です。お楽しみに！

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