『対決！金田一家の一族』　 - ほぼ週刊・本棚から横溝正史 -

『対決！金田一家の一族　はじめと耕助 ミステリー大比較』 W･K･Kダブル金田一研究会, ワニブックス, 1996/12, 222p, 本体:971円

内容項目は次の通り。

はじめに p.2   第１章 キャラクター編「血でつながる はじめと耕助」 p.11   名探偵一族「金田一」それぞれの初登場 ◎ふたりのデビュー p.12   体が資本、容姿は基本？ ◎身長・体重・容姿 p.14   岩手から埼玉、東京へと引っ越した金田一家 ◎出身地 p.16   スーハーエリート・ジッチャン！ ◎学歴 p.20   これが名探偵ファッションだ！ ◎衣装 p.22   好き嫌いを許さないのが金田一家の掟？ ◎食事 p.25 ミステリアス・コラム　「金田一少年」の原作者・金成陽三郎の秘密 p.27   探偵事務所今昔物語 ◎住居 p.28   遊びはそこそこ手際よくこなす一族 ◎趣味 p.30   遺伝してしまったマイナス習性とは！？ ◎クセ p.33   やっぱり「血」が２人の性格をつないでいた ◎血液型 p.35   ライバル不在に泣く名探偵一家！？ ◎好敵手 p.37   モテるのはどっちの探偵さん？ ◎恋人 p.39 ミステリアス・コラム　ルパン家と金田一家、どっちが勝つか三代目！ p.43   現れて去っていったオンナたち ◎女性キャラクター p.44   時代をまたがる脇役たち ◎サブキャラクター p.53   名探偵一家と戦った怪人大カタログ ◎怪人 p.63 ミステリアス・コラム　推理小説に欠かせない小道具トランプ p.75   第２章 ミステリー編「探偵はじめ対探偵耕助」 p.77   依頼型か、巻き込まれ型か？ ◎事件への関わり方 p.78   祖父から孫へ「天才・二枚目半」のタイプ ◎名探偵の分類 p.90   殺人を防げない「無能一族」は本当か？ ◎探偵の防御率 p.99   時代を反映した「被害者の死にざま」の違い ◎殺害方法 p.106 ミステリアス・コラム　ジッチャンの先輩・由利麟太郎とは？ p.113   殺人鬼がコロすワケいろいろ ◎犯人像 p.114   ２人を襲う殺人ア・ラ・モード ◎殺しの趣向 p.122   「血の絆」的事件比較での金田一一家の「血の絆」 ◎伝説・因習 p.131   ホームグラウンドは重ならない！？ ◎犯罪の舞台 p.135 ミステリアス・コラム　ジッチャン、由利先生のさらに大先輩・人形佐七 p.147   銀幕を飾った１８人の耕助とアニメのはじめ ◎映画化作品 p.148   ドラマも大ヒットの金田一シリーズ ◎テレビ化作品 p.154   はじめより先にマンガになっていたジッチャン ◎耕助作品のマンガ化 p.160   金田一両作品の進化論 ◎他作家既成作品からの影響 p.166   はじめ作品の謎解きは耕助より完成されているか？   p.175 ミステリアス・コラム　ジッチャンの時代の出版物 p.183   第３章 まとめ編「ダブル金田一ベスト作品座談会」 p.185   座談会「金田一少年」編   p.186   座談会「金田一耕助」編   p.194   ダブル金田一総まとめ   p.212   おわりに p.214 巻末付録・ダブル金田一全作品リスト p.216

いわゆる謎本ではない旨、「はじめに」で記されています。 賛否両論あると思いますが、「耕助」と「はじめ」をいろいろな観点から、 比較検証した「読本」とでも、しておきましょう。 ・『金田一少年の推理ミス』の 「バッチャン＝松月のおかみ・節子」説 ・『金田一ファミリーの謎』の 「バッチャン＝鬼頭早苗(『獄門島』)」説 と、きましたので、次はどうなるかと期待して読んでみたのですが、 金田一耕助夫人「バッチャン」については『金田一少年の事件簿』が 今後触れてくれる可能性に期待するしかない。(p.42) と記されているに留まっていました。残念！ 他でも記しましたが、「はじめより先にマンガになっていたジッチャン」(p.160-165)の項を 読んだ当時、マンガ化された横溝正史作品が随分あることに、驚いたものです。 また、座談会「金田一耕助」編では22作品が紹介されており、 思わず相槌を打ちたくなる発言が多数あり、楽しい。

随所に文献データが散りばめられていて、私にとって「金田一耕助」(^^;)のパートは、 資料性の高い図書です。 さて、次回の「ほぼ週刊・本棚から横溝正史」は…。 「もう先が見えてきたのではないか」という、ご指摘を受けました(^^;)。 これから佳境に入ります。さあ、これからだ！ ご心配なく！ 次回のキーワードは「ヒーロー論」です。お楽しみに！

横溝正史関連書籍をご存じの方、 耳寄りな情報をお待ちしております。

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