 春陽堂書店『完本 人形佐七捕物帳 六』 編集委員 浜田知明･本田正一･山口直孝, 2020/10/31, 本体4,500円+税 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
収録作品は次の通り。
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春陽堂書店サイトには、次の通り紹介されている。 好評シリーズの第六巻！ 人形を思わせる色男の岡っ引き、佐七が次々と江戸の事件を解決していく推理劇。 「銭形平次」をはじめとする五大捕物帳 の一つで、横溝自身も格別に愛着を持っていたシリーズです。 本シリーズは研究者たちにより収集、確定された全180篇をすべて収録した決定版です。 「人形佐七は横溝家の天使」(野本瑠美, 横溝正史次女)の「正史とオペラ」で、横溝正史のオペラ好きが紹介されている。 まさに、父が"ペラごろ"であったことを証明するように、「蝶々殺人事件」作中、オペラの登場人物のポーズを書き込んでいる。コントラバスに、さくらの死体を見つけた時のそれぞれのポーズが面白い。 例えば、「ロミオとジュリエット」で、ロミオの死体を見つけた時のジュリエットのポーズ。「マダム・バタフライ」で、蝶々さんの自殺を知った時のピンカートンのポーズ。「リゴレット」から、ジルダの死体を見つけた時のリゴレットのポーズ……などなど。 『蝶々殺人事件』でその該当箇所を読むとわかるが、その描写がかなり詳しく、横溝正史がかつてそれらオペラを鑑賞したことが窺い知ることができる。 『完本 人形佐七捕物帳』(全10巻, 180篇)の後半のはじまり。楽しみは尽きない。 |
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