 『横溝正史ミステリ短篇コレクション5 殺人暦』 柏書房, 2018/5/5, 本体2,600円+税 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
収録作品は次の通り。
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帯には、次のように記されている。 第(5)回配本【全6巻】 怪奇 な殺人予告！ 隠された驚愕の真相とは？ ミステリ名作セレクション 横溝正史ミステリ短篇コレクション全(6)巻 次回配本(6)『空蝉処女』にてシリーズ完結！ (1)『恐ろしき四月馬鹿』(2)『鬼火』(3)『刺青された男』(4)『誘蛾燈』以上既刊 探偵小説の巨匠、その精髄を一堂に！ 柏書房のサイトでは、本書を次の通り紹介している。 怪奇と残虐、論理と冒険、奇想とロマンス……横溝正史の面目躍如たる作品群。昭和最初期の名篇14を収録した、シリーズ第5弾！ 角川文庫『芙蓉屋敷の秘密』『殺人暦』の2冊を合本にした本書。「横溝正史ミステリ短篇コレクション」シリーズは、角川文庫緑304の横溝正史文庫群の多くが絶版状態という、横溝正史現行刊本の危機的状況に風穴を開けるものである。新刊で、横溝正史の初期作品群を読むことが可能になったことは、横溝作品のファンとして嬉しい限りである。次巻で、シリーズ完結となるようだが、今後とも金田一耕助物以外の横溝正史作品にもっと目が向けられることを祈念したい。 
日下三蔵による編者解説で、横溝正史のエッセイ集について説明がある(p.416-418)。そのなかの、Ｆ 金田一耕助のモノローグ 93年11月 角川書店(角川文庫) の説明で、 Ｆは「別冊問題小説」に三回にわたって発表されたエッセイ「楽しかりし桜の日々」の初単行本化。と記されているが、この記述には残念ながら小さなエラーがある。 『金田一耕助のモノローグ』(楽しかりし桜の日々三部作)は、単行本で刊行されたことはなく、文庫版が刊行された。リストでは、角川書店(角川文庫)と記載されているが、解説文では残念ながら初単行本化とはいただけない(重箱の隅的ですが…)。 横溝正史には、「金田一耕助」を冠した単発エッセイが三作ある(『真説金田一耕助』を除く)。今回でようやく「金田一耕助」を冠したエッセイが全て刊本に収録されたことになる。全て読むためには、三冊の単行本が必要だが…。 「金田一耕助のために慟哭す」→本刊本に収録 「金田一耕助はなお消えず」→『私の書斎III』竹井出版, 1979/9収録 「金田一耕助との対話」→『横溝正史自選集(7) 仮面舞踏会』出版芸術社,2007/6収録 横溝正史の短篇小説にスポットを当てた本シリーズ。最終巻も楽しみである。 |
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