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雑誌『野性時代』(1982/4,角川書店)収録、中島河太郎「由利先生の事件簿」記載
順に基づき、作品タイトルをソートし、中絶作品・ジュヴナイル作品を補いました。 |
| No. | 作品タイトル | 語り始めのことば - The Prologue - |
| 1 | 石膏美人 | ある統計学者の説によると、晩春から初夏へかけてのあの晴 |
| 2 | 獣人 | 降りみ降らずみのうっとうしいお天気続きに、腹の底まで腐って |
| 3 | 白蝋変化 | 晴れるともなく、曇るともなく暮れてゆく物うい春のたそがれ。そ |
| 4 | 憑かれた女 | 長谷の停留場で電車を降りたエマ子は、柄の短いパラソルを |
| 5 | 蜘蛛と百合 | 爽やかな果物の匂いが、そこはかとなく街のなかを流れる七月 |
| 6 | 真珠郎 | 真珠郎はどこにいる。あの素晴らしい美貌の尊厳を身にまとい |
| 7 | 猫と蝋人形 | 諸君はだれでも、きっといちどは時計の裏蓋をひらいてあの不 |
| 8 | 首吊り船 | 現代には怪談がないというが真実だろうか。発達した二十世紀 |
| 9 | 夜光虫 | 昭和十一年七月二十一日のことである。−と、こういうふうに、 |
| 10 | 薔薇と鬱金香 | 「先生、先生はあそこにいる婦人を御存じじゃありませんか」 |
| 11 | 幻の女 | 日比谷のかどに立っている、グランドホテルの壮麗な表玄関。 |
| 12 | 焙烙の刑 | 日東映画のスター俳優で、近ごろ白熱的な人気を持っていると |
| 13 | 鸚鵡を飼う女 | 花時のひよりぐせ、いまにも雨になりそうなうっとうしい春の夜 |
| 14 | 花髑髏 | 由利先生のような仕事をしているものにとっては、差出人不明 |
| 15 | 迷路の三人 | 月も星もない暗い晩だった。おどろに響く波の音を、はるかに |
| 16 | 猿と死美人 | 世のなかに何が恐ろしいといって、犯罪者の心理ほど恐ろしい |
| 17 | 木乃伊の花嫁 | 大学教授、鮎沢医学博士の令嬢京子と、博士の愛弟子である |
| 18 | 白蝋少年 | ゾーッと身ぶるいがでるほどの美少年なのだ。両手を胸に組み |
| 19 | 悪魔の家 | 国電の西荻窪で深夜の電車をおりた、新日報社の花形記者三 |
| 20 | 悪魔の設計図 | 世間には生まれてから死ぬまで、仕事らしい仕事は何一つせ |
| 21 | 双仮面 | アルゴジーというのは西洋宝船という意味だそうな。この言葉 |
| 22 | 仮面劇場 | ○−商船株式会社のきもいりで仕立てられた、瀬戸内海国立 |
| 23 | 銀色の舞踏靴 | 驚いた。全く驚いた話なのである。劇場の二階から靴が、それ |
| 24 | 黒衣の人 | 現代にはもはや、ロマンチックな冒険談はなくなったと説く現実 |
| 25 | 盲目の犬 | 全く通り魔のような出来事だった。そういえば、その男の風貌か |
| 26 | 血蝙蝠 | 「通代ちゃん、そんなこといって大丈夫かい？いまのうちなら取 |
| 27 | 嵐の道化師 | 物すごい大雷雨だった。翌日の新聞の伝えるところによると、 |
| 28 | 菊花大会事件 | 赤坂見附から三宅坂へぬける、さびしい舗装道路の途中だっ |
| 29 | 三行広告事件 | 「なるほど、君の言葉にも一応の理屈はある」由利先生はゆっ |
| 30 | 蝶々殺人事件 | ある春の午後のことである。私は急に思い立って国立の由利 |
| 31 | 神の矢 | 中央線のＣという一小駅でおりて東へ二里、山また山とつらな |
| 32 | 模造殺人事件 | 大衆というものは、案外賢明なものである。かれは本能的な叡 |
| 33 | カルメンの死 | 神官のあげる祝詞も、ようやく終わりに近づいてきた。豊彦はそ |
| J01 | 幽霊鉄仮面 | 世のなかにはときどき、なんとも説明のできないような、ふしぎ |
| J02 | ビーナスの星 | 阿佐ヶ谷でドヤドヤとひとがおりてゆくと、いままでこんざつして |
| J03 | 怪盗どくろ指紋 | 「まあ、ほんとうね、志岐さん。あのひと、うちの書斎にある写真 |
| J04 | 青髪鬼 | 世のなかにはときどき、みょうないたずらをするやつがいるもの |
| J05 | 真珠塔 | 世のなかがしんぽするにしたがって、昔のようなばかばかしい |
| J06 | 白蝋仮面 | それは東京の桜も散ってしまって、青葉若葉のかげがしだいに |
| J07 | 獣人魔島 | 昭和ＸＸ年八月一日の朝のこと。なにげなく新聞の社会面をひ |
| J08 | 鉄仮面王 | 「な、な、なんだって？社長さんのおたくへ、いま鉄仮面王があ |
| J09 | 風船魔人 | 世のなかにはときどき、妙なことが、起こるものである。これか |
| J10 | 黄金魔人 | それは木枯しの吹きすさぶ、去年の十二月以来のことである。 |
| J11 | 姿なき怪人 | 「君、そんなことをいうけれどね、あの娘は、わたしにとってはだ |
| J12 | 怪盗X･Y･Z | 探偵小僧の御子柴進は、かずかずの怪事件難事件に関係し |
| J13 | まぼろしの怪人 | クリスマスを二日あとにひかえた、十二月二十三日のことであ |
| R01 | 夜光怪人 | 世のなかにはときどき、妙なことが起こるものである。ふつうの |
| R02 | 蝋面博士 | きょうは一月の十五日。一年じゅうでいちばん寒い季節だが、 |
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