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人柄でしょうか、金田一耕助は協力者に恵まれていたといってよいでしょう。等々力警部や磯川警部にとって、よき協力者が金田一であるように、金田一にも、経済的なバックアップをも惜しまない、よき理解者というべき協力者がいました。横溝正史は"パトロン"という言葉を使って、彼らを紹介しています。 久保銀造、風間俊六と神門貫太郎らであり、私は彼らが登場する作品を愛してやみません。彼ら三人が一同に会した作品があっても不思議はないのですが、残念ながら執筆されませんでした。 ・久保銀造 本陣殺人事件,獄門島,悪魔が来りて笛を吹く,女怪,鴉,蜃気楼島の情熱 サンフランシスコでの活躍が彼の目に留まったからこそ、金田一耕助の事件簿はシリーズ化されたといっても過言ではないでしょう。いつの頃からか、久保銀造の名は作品から遠ざかってしまいました。お元気ですか。 ・風間俊六 黒猫亭事件,悪魔が来りて笛を吹く,女怪,女王蜂,迷路荘の惨劇, 堕ちたる天女,蝋美人,悪魔の寵児,病院坂の首縊りの家 中学時代の同級生として紹介されています。金田一の生立ちを知るシリーズ唯一の人物なのですが、彼は多くを語っていません。この人に、金田一は相当厄介になっていますよね。大森の割烹「松月」での居候時代あり、緑ヶ丘のアパート(後にマンション)の一室を与えられたりしています。 ・神門貫太郎 貸しボート十三号 久保銀造、風間俊六に比べると、知名度は今一歩です。それもそのはず、本人は『貸しボート十三号』で登場しただけです。「神門一族冤罪事件」を解決し、金田一は彼から絶大の信頼を得たとのこと。 神門貫太郎までを金田一のパトロンとして紹介している文献 ・『名探偵紳士録』(山村正夫,ごま書房,1977/3) ・『名探偵デジタルファイル 金田一耕助』 (名探偵アカデミー編,プレス･コーポレーション,1996,CD-ROM) |
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