ほぼ週刊・本棚から横溝正史
- 『推理百貨店 本館』 -

『推理百貨店 本館』 新保博久, 冬樹社, 1989/8, 286p, 本体:1,359円

内容項目は次の通り。 玩具　奇術趣味はほどほどに…… 　　　−トリックの本10冊 　　　　　『蝶々殺人事件』,p.140-142 葬礼用品　死体置場に御招待 　　　−ミステリにおける殺し方の研究 　　毒殺の"定番"、青酸カリ, p.200 　　　　　『悪魔が来りて笛を吹く』 被害者データ一覧表 　　　　　『本陣殺人事件』,p.201 シーズン催事場　ミステリ歳時記 　 2月　シュプールを鮮血に染めて 　　　　　『犬神家の一族』,p.236 　 3月　雛祭りに事件はない 　　　　　犬のミステリ 6月『悪霊島』,p.240 　 4月　新入生のための探偵学入門 　　　　　「恐ろしき四月馬鹿」,p.243 　11月　死の彩りも紅葉から初雪へ 　　　　　『本陣殺人事件』,p.270

『蝶々殺人事件』について、次のように紹介されています(p.140-142)。 横溝正史には珍しく、おどろおどろしくない本格推理長篇で、 それだけにかえって往年の横溝ブームからも取り残された感があるが、 作者の戦後長篇の中でも一、ニを争う秀作である。密室、暗号、アリバイ、 一人二役、犯人あて等々、一作にこれだけトリックを盛りこんだ例は 海外にも類を知らず、さりげなく扱われている兇器のトリックは殊に素晴しい。

『犬神家の一族』を読まれた方は、ご存知だと思いますが、 金田一耕助はスキーが得意らしいです。 さて、次回の「ほぼ週刊・本棚から横溝正史」は…。 キーワードは「雨音はショパンの調べ」です。お楽しみに！

横溝正史関連書籍をご存じの方、 ぜひご一報ください。

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