ほぼ週刊・本棚から横溝正史
ほぼ週刊・本棚から横溝正史
- 『架空・伝説の人物ものしり事典』 -

主婦と生活シリーズ262『架空・伝説の人物ものしり事典』(河竹登志夫/尾崎秀樹監修, 主婦と生活社, 1994/12, 本体:2,136円)
主婦と生活シリーズ262
『架空・伝説の人物ものしり事典』
河竹登志夫/尾崎秀樹監修, 主婦と生活社,
511p, 1994/12, 本体:2,136円

内容項目は次の通り。
【金田一耕助】, p.182
「みかけはダサいが、さえる頭脳で、難事件をズバリ解決」

【等々力警部】, p.183
「耕助とともに事件に挑む、敏腕刑事」

コラム「映画の金田一耕助は美男ぞろい」, p.183

【佐七】, p.186
「人形のような色男 その上捕り物の腕も度胸も超一級」

コラム「手下の辰と豆六でチームワーク抜群」, p.186

この本は、物語の登場人物のキャラクタに、焦点を合わせた人名事典です。 この手の本は、探しはじめると数多く見つかります。

横溝正史作品に登場する人物は、架空の人物なわけですから、図書館でこのタイトルを 見かけた時、もしやと思い、本を手に取りチェックしてみました。 横溝正史創作の主人公達は嬉しいかな、 「金田一耕助」「等々力警部」「人形佐七」が、紹介されています。

コラム「映画の金田一耕助は美男ぞろい」に、
「渥美清の『八つ墓村』(松竹)はミスキャストぶりを楽しむ作品」 と記されていました。

横溝正史は小林信彦との対談(角川文庫『横溝正史読本』収録)で、 「渥美清が金田一耕助やってくれるとすると、ぼくはいま期待してるんですけどね」 と、作者自身「渥美金田一は適役」と評価しているのですが…。
松竹『八つ墓村』は、歴代「横溝映画」中、最高配収19億円を記録した 娯楽大作である。この数字から見ても、当時の評価は一目瞭然だと思うのですが…。

コラム「手下の辰と豆六でチームワーク抜群」では、
お粂,辰五郎,豆六を含む、アットホームな佐七ファミリーが紹介されていて、 ほほえましい。

この本では、約700人の「架空・伝説の人物」が紹介されており、 南総里見八犬伝の犬士の名前なども収録されています。 NHK人形劇「新八犬伝」を子供のころ見ていたもので、 とっても懐かしくなってしまいました。
図書館で見かけたほかは、本屋・古本屋でこの本を見かけることがなかったのですが、 最近になって、とある古本屋で偶然に見かけ、お手頃価格だったので、 衝動買いしました(^^;)。
この類の本を備えていると、何かと便利ではないでしょうか。

さて、次回の「ほぼ週刊・本棚から横溝正史」は…。
キーワードは「世田谷文学館開館記念展」です。お楽しみに!

横溝正史関連書籍をご存じの方、
ぜひご一報ください。



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